2.【 人間は悩むことが大好きだ 】

 人が、関わっている問題(悩みの種)について考える場合、二つのとらえ方があります。
 一つは、問題があっても「失敗は成功の元」というように問題を明るい方に解釈したり、考えてもどうしようもない問題は考えないで、考えて楽しいことだけを考えるようにしたりする「プラス思考」
 そして、もう一つは問題を悪い方に解釈したり、考えてもどうにもならないことを考えてはしょっちゅう悩んだり悲しんだりしてしてしまう「マイナス思考」です。

 多くの人は、この両方の考え方を時と場合によって使い分けているわけですが、時折或いはしばしば、考えても何の得にもならないことを考えてしまって悩んでしまう人が多いようです。
 それはなぜでしょうか。

 なぜならば、人間には、生まれつき、悩みや、不安や、苦しみ、悲しみなどに浸りたいという性質がそなわっているからなのです。
 「そんな馬鹿な、どこに好き好んで苦しみを求める人間がいるというのか」
 と反論したくなるのもわかります。
 しかし、ちょっと世の中を見回してみて下さい。
 オカルト映画などの恐怖映画や、殺人がらみのサスペンスドラマ、悲劇の恋のドラマなどが常に一定の人気を保っているのはなぜでしょうか。
 高い金を出してまで恐怖映画を見に行ったりお化け屋敷に行ったりして怖い体験をしたがる人がいるのはなぜでしょうか。
 悲しいドラマを見て「まったく私と同じだわ」とか「私よりもっと悲惨だわ」等といって涙を流したりするのはなぜでしょう。

 実はその理由の一つが人間の出生、つまりこの世に生まれてくる時に関係しているということが心理学的な研究からわかってきたのです。

 人間が赤ちゃんとしてこの世に生まれてくるとき、誰でも非常な苦痛を味わいながら生まれてきます。
 陣痛によって狭い産道を無理矢理押し出され、一歩間違えば押しつぶされて死にかねない状況の中を耐えながら人は生まれてくるのです。
 つまり人間はほとんどの場合、人生の一番最初の時点で心に大きな傷を負ってしまうのです。
 その結果、本人が望んでいないように思っているにも関わらず、実際は心の奥底に刻まれた傷が、常にわき上がってこようとするようになってしまうのです。
 ですから、
 「ああ、なんて私は不幸なんだろう」
 といったマイナス思考、つまり暗い考え方をしながら、自分が「悲劇のヒロイン」あるいは「悲劇のヒーロー」になっている気分に浸って、ある種の変な満足感を得る、といったことを無意識に求めてしまうわけです。

 しかし、現実問題としては、マイナス思考、つまり問題を不安や悩みを伴って解釈する事からは、前ページで述べたような健康面に限らず、人生のあらゆる面において得をすることはほとんどないというのが事実です。
 一方プラス思考、つまり物事を良い方向に考えて明るく生きていく人の前には健康で幸せな人生が待っているのです。

 実は、あなたは、悩むことが趣味なんです。
 趣味だからこそ、何でもかんでも悩みの種にしちゃって、悲劇のヒロイン、ヒーローの自分を楽しんでいるんです。

 でも、もうそろそろ、そんな趣味はやめて、イヤなことは考えないで、楽しいことばかり考えるようにしてみませんか。

 そのほうがよっぽど楽しい人生になりますよ(笑)。

   でも、
 「ついついくよくよ悩んでしまうこの性格は変えることはできないのだから結局私は病気の悪循環や心配だらけの毎日から抜け出せないという結論になるじゃないの。」
 と考えている方のために、これからその悪循環を断ち切る方法について順を追ってお話ししたいと思いますので、次のページに進んでみて下さい。


3.【「問題(悩みの種)」には二種類ある 】(Part1) へ

トップページへ