【ギャンブルの誘惑から逃れるには?】

 さて、競馬、競輪、パチンコ、マージャン等々、ギャンブルには、それ自体スリルがあり、日常生活のうさを晴らす事にもなるかもしれません。
 ですから、生活に支障がない範囲で楽しむぶんにはそれほど問題にはならないかもしれません。

 昔、当時国会議員だったハマコー(浜田幸一)が、ラスベガスで4億円もスッた事件?がありました。
 これは極端な例です。
 しかし、お金に余裕のある人だったら、ギャンブルであろうと他の趣味、娯楽等であろうと、その人が使える範囲で、しかも他人にも迷惑をかけない範囲なら、どんどんお金を使っても構わないのではないかと思います。

 しかし、借金してまで、あるいは日常生活に支障をきたすようになってまでギャンブルにのめり込んだりするようでは問題でしょう。
 これは、「ギャンブル依存症」あるいは「ギャンブル中毒」とでもいうべき状態かと思います。
 ギャンブルをするべきではないとわかっていながら、ギャンブルの魅力から逃れられないというわけです。

 そんな方には、まず、ギャンブル業界というものが、いかに客の心理をうまくあおって、胴元、元締め、主催者側が甘い汁を吸っているかという現実を良ーく知っていただきたいと思います。

 ギャンブルには鉄則があります。

 「ギャンブルでは、胴元、元締め、主催者側が必ず大もうけできる」
 「ほとんどのギャンブラーは、決して実現することのない夢を金で買っているにすぎない」

 というものです。

 パチンコや、競馬で、蔵を建てたなんていう話を身近で聞いたことがありますか?
 逆に、ギャンブルで身を滅ぼさないまでも、大損したというのは良く聞く話でしょう。
 以前、私が30才代後半の頃、中学時代の同級生が家を建てるという事で、上棟式に招待されたのですが、宴会の席で、10人くらいの同級生と一緒になりました。
 で、パチンコの話題になり、かなりの人が現在もやっているという事がわかりました。
 で、私が、
 「パチンコで得なんかしてるわけ?」
 と、一人に聞いたら、彼は
 「そりゃー損してるに決まってるよ。」
 と言うわけです。
 この言葉に、まわりの奴らもオレもだと言わんばかりに「ウンウン」とうなずいているわけです。
 そこで、私が
 「じゃー、どれくらい損してるの?」
 と聞くと、彼は
 「いつからなの?」
 というわけです。
 で、私は
 「いつからって、パチンコを初めて始めてからだよ。」
 と言うと、
 「そんなんだったら、何百万円かになるんじゃない。なー、そうだよなー。」
 と言う彼の言葉に、パチンコをやっている人たちは皆大きくうなずいたのです。(笑)
 家を建てる当の本人に至っては、
 「オレもパチンコさえやらなかったら、上棟式が何年早くできたかわからないよ。」
 などと言う始末です(苦笑)

 私自身も、パチンコは今までだいぶやりましたが、負けが混むと何年かやめてしまうので、全トータルでも、せいぜい20万円弱の損くらいなものじゃないかと思います。

 さて、以前、「パチンコ店長のはなし」というパチンコ業界の実体を書いた本を読んだことがあるのですが、その中で、著者のパチンコ店長がこんな事を言っていました。

 「私も昔は釘師を兼ねていましたので、他のパチンコ店の台の釘を見ても出る台がわかりました。
 ですから、暇なときには他の店で稼がせてもらったものです。
 でも、今は、コンピュータで出玉を調節するので、釘の状態に関係なく出玉の設定が変えられるのです。
 ですから、他の店だと、私でも釘からは出る台がわからないものですから、今は他の店ではプレーはしません。
 パチンコで損しない方法を知りたいですか?
 お教えしましょう。
 それは、 ” パチンコをしないこと ” です。」

 といったものです。

 私も、数年前、ある大型パチンコ店の出玉の設定(解放台、遊び台、回収台のいずれになっているか)を、3ヶ月間程徹底的に分析してみたことがあります。

 ちなみに、
 「解放台」とは、どんどん大当たりして、客にもうけさせる台
 「遊び台」とは、ごくたまに大当たりするが、最終的には客が多少損をしてしまう台
 「回収台」とは、いくら打っても絶対出ない台
 です、

 で、毎日の出玉の設定の変更に何らかのクセや法則性や周期性はないのか、パソコンであらゆる角度から分析してみたのです。
 何らかの傾向でもあれば、それを元にガッポリと(笑)、と考えて分析してみたわけです。
 しかし、結果は、我々の役に立つような法則性は皆無だったのです。

 700台もの台の設定を毎日変える場合、人の手で一台一台変えていたのでは、どうしてもクセやパターンが出てくるはずです。
 しかし、実際には、集中制御室のコンピュータに、「今日は、解放台○%、遊び台×%、回収台△%」とインプットすると、その比率で自動的に、ランダムに各台を再設定できるようになっているのです。
 各台が、3っつの設定のうちどれになるかは、純粋に、電子的に、ランダムに決められる以上、人のクセなど出ようがないのです。

 ですから、朝イチで台を選ぶ場合にも、解放台を見抜くことは不可能で、たまたま偶然解放台に座れた人が出てくるだけの話で、偶然解放台に今日座れた人も、確率的にいって、次回も解放台に座れる可能性は非常に低いのです。
 でも、そこまでは気づいていないと思いますので、前日解放台で稼いだ人が、翌日、「よーし、今日も稼いで、今までの貸しをぶんどってやるぞー」という意気込みで行ったとしても、相当な確率で、店のカモになってしまうはずなのです。
 で、開店からしばらくして、解放台が明らかになってきたり、遊び台にちょっと引っかかったりする人が出てくる頃には、空いている台のほとんどは当然、遊び台や回収台だけになっているわけです。
 ですから、後からきた人は、必然的にこの台に座らざるを得ないわけで、空いている台が遊び台や回収台であるという事を知らずに「これだけまわりの台が出てるんだから、空いてる台の中にも解放台があるんじゃないか」という期待をもって座る(本当は「店の策略によって座らされている」というのが正確な表現なのですが(笑))わけです。
 でも、出るハズがないのです。
 最初から遊び台モードか回収台モードに設定されているんですから。
 で、どんどん金をつぎ込みながら右隣を見ると連チャンでドル箱山積み(解放台モード)状態、左はと見れば、一箱出てそれで打っている(遊び台モード)。
 じゃあ、おれももうチョイつぎ込めば出るはずだと思いながら、始めっから出るはずがない台に大枚を吸い取られ続けるわけです。

 でも、パチンコ店側にすれば、誰が大当たりしようと、誰が大損しようと、構わないのです。
 客全体のうち、大方に損をしてもらえればいいわけで、それが前述のパチンコを続けている人達の負けた額の大きさの原因なのです。
 客の多くがパチンコでもうけられるのなら、あんな豪華なパチンコ店を作れるほどお店がもうかるハズがありません。

 このように、パチンコ店の、客の錯覚を利用した絶妙な経営戦略を見抜く結果となった私は、パチンコ店長が言った
 「パチンコで損しない方法は、パチンコをやらないこと」
 という言葉が、まさにパチンコ店経営者側の本音であるという事を改めて見せつけられた思いでした。

 以来、私は、パチンコ店には、トイレを借りるとき以外は入っていません(笑)。

   先ほどあげた

 「ギャンブルでは、胴元、元締め、主催者側が必ず大もうけできる」
 「ほとんどのギャンブラーは、決して実現することのない夢を金で買っているにすぎない」

 というギャンブルの鉄則通り、パチンコに限らず、あらゆるギャンブルの経営者や元締め側や主催者側は、客から集めた膨大な金から、大金を自分たちのふところに確保し、残った金を、客が自由に選択できる方法や、一見自由に選んでいるように錯覚させる方法で分配しているのです。

 ただし、競馬のように自由に選べる場合でも、確率的に、当たる人はごくごく少数であるのに加え、たとえたくさんの人が当たったとしても配当が減るだけの話で、主催者側の取り分は減るわけではなく、胴元は永遠に大もうけをし、ほとんどの客は、永遠に夢を追うだけという図式はいつまでも変わらないわけです。

 結局、主催者側以外で確実にもうけている人間なんてものは、パチンコ雑誌の出版会社や、競馬新聞社、競馬評論家、「金の貯まるサイフ」販売業者、某クジのCMに出ている所ジョージ、競馬のCMに出ていたキムタクやナガセくらいなもので、実際の客のほとんどは損をするようにできているというのがギャンブルの正体だという事は知っておいて損はないでしょう。

 宝くじも同じです。
 所ジョージが言ってるように、「当たれば一生お正月」というのは本当ですし、「買わなきゃあたらないじゃない」というのも本当です。
 しかし、ジャンボ宝くじを10枚買った場合の、一等に当たる確率というものを計算してみると、それが、限りなくゼロに近いという事がわかります。
 つまり、例えば神宮外苑の国立競技場のスタンドとグランドにぎっしりと10万人の人をつめたものを3個用意したとします。
 そして、その大群衆の中の一人があなただとします。
 そして、3個の国立競技場のいずれか一つへ、松井が場外からボールを1個だけ打ち込んだとして、それがあなたに当たる確率位なのだと考えてもらえばいいかと思います。
 たった一個のボールが、数十万人もの中の一人であるあなた目がけて飛んできてあなたがキャッチするというような強運があなたにあると思いますか?
 少なくとも、私には、マクガイアの70号ボールをキャッチした青年のような強運はありません(笑)。

 ですから、正確には、「当たれば一生お正月」のあとに
 「でも、当たる確率はほとんどゼロだよーん」とつけるべきなのです。
 でも、そんなことをしたら、第○勧銀がつぶれてしまいますし、地方自治体等の資金も減ってしまいますから、言わないだけの話です。
 結局、第○勧銀以外で、宝くじで確実に大もうけしているのは所ジョージだけということになるのでしょう(笑)。

 以上のような、ギャンブルの実体を知ってもあなたはギャンブルにお金を使いたいですか。

 実体を知った上でもなお、

 「いや、ギャンブルは、趣味でやっているだけで、まさに夢を買っているつもりだ。別に大もうけしようなんて考えていないし、経済的に困るほど大金をつぎ込んでるわけでもないからこれからもギャンブルは続けるよ。」

 という方もいるかと思います。
 こういった方は、まさに、「理想的なギャンブラー」かと思いますので、趣味として続けられてはいかがかと思います。
 でも、「趣味だから」と言っている人のほとんどは、本心では一攫千金をねらっているはずです。
 たった数千円位でそんな遠大な夢をひと時でも見られて幸せな気分になれるんですから、悪くはない趣味と言えなくもないかもしれません。
 でも、どうせ夢を買うだけなんですから、投資額は少ないにこしたことはないでしょう。
 第○勧銀さんには申し訳ないですが、宝くじなんて買うんならせいぜい10枚位にしておいた方がいいんじゃないかと思いますよ。
 宝くじのグループ買いのホームページをみればわかりますが、100人で1000枚買っても、ごくたまにしか高めの賞金は当たりませんし、当たってもせいぜい10万円なのです。
 100人で分配したらたったの1000円ですよ(笑)。
 10枚分の投資額3000円の元さえとれないんです。

 1000枚買ってもこの有様です。
 20枚買おうが30枚買おうが、結果は大同小異です。

 ですから、どうせ夢を買うんですから、せいぜい10枚位にしておけばいいのではないかと思うわけです。
 もちろん私は、1枚も買うつもりはありませんけど(笑)。

 ま、宝くじを少しだけ買って、発表までのつかの間、大金が入ったときの使い道に夢を馳せるくらいなら、個人の価値観の問題ですから構わないでしょう。
 ただし、借金してまで、あるいは、日常生活に支障をきたすようになってまでギャンブルに金と時間をつぎ込むのは、人生の無駄づかい以外の何ものでもないという事を自覚する必要があります。
 お金が足りない場合にやるべきなのは、まずは、倹約して一生懸命働くことであり、ギャンブルで金をむしりとられるような愚行はやるべきではないでしょう。
 今の仕事では収入が少ないというのなら、ギャンブルに時間などさかずに、可能であればアルバイトをやるとか、自己啓発に時間を使ったり仕事の腕を上げたりして給料やボーナスのアップをねらう方がいいでしょう。
 ただ、くれぐれも、ねずみ講式商法などのウマイ話にはだまされないようにして下さい。

 私の場合、パチンコを含めギャンブルでお金と時間を無駄にする事はもうやっていません。
 お金と時間は、ギャンブル以外にもたくさんある楽しい趣味、娯楽などに使っています。
 ギャンブルと言えば、せいぜい、町の医師会の新年会で、
 「今年、阪神がAクラス入りするか? 松坂が新人王をとるか? 千代大海が横綱になるかどうか?」
 について、数人の仲間の医師と、一口千円でかけをしているくらいなものです。
 このくらいだったら、毎年の新年会の楽しいネタになるし、ふところもほとんど痛めずにすむというものです(笑)。

 さて、ここまで来てもあなたはギャンブルに魅力を感じますか。
 あとは、ご自分のご判断でどうぞ(笑)。


【人間はなぜ悩むのか Part V】 「問題をどう解決すればいいか」目次へ

次の問題解決法へ

トップページへ戻る