【健康診断はなぜ必要なのか?】
生徒、学生の時には、いやいやながらも、強制的に健康診断を受けさせられたという記憶をだれでもお持ちかと思います。
社会人になってからも、毎年、会社の健康診断(健診)を受けられている方の方が多いとは思います。
ただ、中には、特に、健診を強制してくれる人のいない自営業の方などに多いのですが、機会があっても、健診を受けない方がいるようです。
こういった方が、健診を受けない理由はいろいろあるでしょうが、一つは次のようなものかと思います。
「自分は快眠、快食、快便で体調がとても良い。だから、どこも悪いところはない
はず
だ。したがって別に健診など受ける必要はない。
第一、健診のために朝食を抜いたり、早起きさせられたり、挙げ句の果てには嫌いな採血までされる事の方がよっぽど自分のストレスになるし、かえって健康に悪いというものだ。
病気があれば、体調が悪くなったり症状が出る
はず
だから、その時に病院に行けばいいのであって、なにも体調が良いのに健診を受けて、かえってストレスを受けるなどという事ほどばからしい事はないのだ。」
というような理由かもしれません。
しかし、この
はず
が問題なのです。
「体調が良いから」或いは「症状がないから」という事が、全くの健康である
はず
だという事や、病気がない
はず
だという事の保証にはならないという事は多くの方がご理解いただいていることではないかとは思います。
例えば、血圧が高くても、ほとんどの場合何の症状も出ません。
血圧が200以上(正常は140以下)あっても、けろっとしている事の方がむしろ普通なのです。
また、血中のコレステロール値が高くても、やはり症状は出ませんし、血糖が余程高くならなければ、やはり症状は出ません。
もちろん、血中の尿酸値のように、高くなると、痛風発作といって、足の親指の付け根に激痛が起こるものもあります。
しかし、健診項目の多くは、異常があっても症状が出ないものなのです。
健診は、まさに「転ばぬ先の杖」。つまり、手遅れになる前に病気を発見する事が目的なのです。
言い換えれば、「私は健康である
はず
だ」という事が本当かどうかを知る貴重な機会が健診なのです。
もし、貴方が、平均寿命位までは生きたいのであるのなら、健診は、イヤではあっても、受診すべき大切な事であるという事を認識していただきたいと思います。
また、次のような理由から健診を受けない人もいるかもしれません。
それは、
「体のどこかが悪いかもしれないけど、健診でそれを指摘されて、『なんでこんなになるまで放っておいたんだ?』とか『もう手遅れだ』などと言われたら恐い。
だったら、本当に体調が悪くなったり、明らかな症状が出るまで、余計なことはやらない方が気楽に生きられるというものだ。」
というような、「臭い物に蓋」派の人かもしれません。
恐らく、皆さんも、
「俺は、医者にかかったことがないのが自慢だ。」
などと言っていた働き盛りの人が、心筋梗塞などでポックリ死んでしまったり、脳梗塞で寝たきりになったりして、残された家族が絶望のどん底に落とされてしまった、等という話を結構身近なところで聞いたことがあるのではないかと思います。
こういう事は、自営業の方に多いものですが、自分の健康状態を過信したり、健康管理に留意しない事によって、健診を軽視した結果招いた悲劇といえるでしょう。
自動車の「運転免許の更新」や「車検」は、面倒でいやなものの代表ではないかと思います。
しかし、運転を続けるには更新や検査の義務があるため、誰でも受けざるを得ない訳です。
健康診断も、いわゆる被雇用者の場合は受診が義務づけられている場合が多いと思います。
問題は、自営業の方でしょう。
だれも強制してくれないため、せっかく健診の機会があっても前述のような理由で受診しない方も少なくないようです。
健診は、「運転免許更新」や「車検」と同じように、面倒なものであるという側面は確かにあるでしょう。
しかし、「健康で長生きするための免許更新」だと思って、是非受診するようにしていただきたいと思います。
さて、検診結果で異常があれば、かかりつけの病院、医院に受診したりして改善する事が必要となります。
健診の報告書に異常があっても、何の対応もしない、つまり健診のやりっ放しでは、全くの労力の無駄、血液の無駄、という事になりますので、必ず結果を生かすようにして下さい。
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