【コレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が高いと言われたら?】

 コレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が高い状態を「高脂血症」といいます。
 もし、健診などで、コレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が高いと指摘された場合、内科の医師に相談する必要がありますが、その前に、高脂血症をなぜ治さなければならないかについて知っておく事も意義のある事だと思いますので簡単にお話ししようと思います。

 コレステロールも、中性脂肪(トリグリセライド)も血液の中に含まれる油分の一種です。
 どちらも、体にとって重要な働きをしているのですが、何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」な訳で、血中の濃度が高すぎるといろいろな悪さをするようになります。

 ご存知かと思いますが、コレステロールにはLDLコレステロール(悪玉コレステロール)とHDLコレステロール(善玉コレステロール)とがあるわけですが、コレステロールが高いといわれた場合、ほとんどの場合、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が高いと考えてもらって構いません。
 健診では、大抵、総コレステロール(Total cholesterol)とHDLコレステロールを測っていますが、総コレステロールが高い人はほとんどの場合、HDLコレステロールは正常範囲かやや低めなのです。

 ただ、まれに、総コレステロールが高めで、HDLコレステロールも正常範囲よりもかなり高い場合があります。
 その場合は「長寿症候群」といわれるように、動脈硬化が進みにくく、長生きできると考えられています。
 ただ、こういう人はまれであり、大部分の人はLDLコレステロールが高くなっていると考えていいかと思います。
 もちろん、最終判断は主治医にしてもらう事が必要なわけですけど。

 コレステロールや中性脂肪が高くても、それによる症状はありません。
 しかし、コレステロールや中性脂肪が高いと、血管の老化である動脈硬化(【高血圧はなぜ治す必要があるのか?】の項の●高血圧は動脈硬化を進めます●の項参照)がどんどん進みます。
 ですから、症状がないからといってコレステロールや中性脂肪を高いままにしておくと、中年や高齢になってから、心筋梗塞や脳梗塞などといった動脈硬化による様々な病気が出てくる事になるわけで、症状が出てから悔やんでも後の祭りという事になってしまうのです。

 で、内科に受診する事は絶対必要なのですが、もし、コレステロールか中性脂肪だけが高いだけで、他の健診項目には異常がない場合で、標準体重を越えている方でしたら、まず、体重を2−3s減らしてから受診するようにしても良いでしょう。
 減量によって数値が下がる可能性があるからです。
 減量法については、前項【肥満はなぜ悪いか? そして肥満を改善する方法は?】を参考にしてみて下さい。

 もし、標準体重かそれ以下の方でしたら、早めに受診して下さい。
 こういった方は、コレステロールが高くなる体質である可能性もあり、食事療法が効きにくく、薬を飲む必要が出る事も多いのですが、今は良い薬が出ており、一日一回の服用で済む場合が多いので、あまり神経質になる必要もないと思います。
 それよりも、昔だったら、こういった方は、原因も分からず早く死ぬ家系だったりしたかもしれなかったのに、現代では、服薬で長生きできるわけですから、幸運だと思っていいかと思います。

 なお、肥満の有無に関わらず、動物性の脂(肉の脂身、バター、卵、筋子等の魚卵)は控えめにするようにして下さい。
 中性脂肪が高い場合には、糖質(お菓子等の甘いもの、ご飯等のデンプン質の食べ物)、アルコールを控えめにして下さい。

 受診する際には、朝食を抜いて午前中に受診すると良いかと思います。
 そうすれば、食後に高くなる中性脂肪が、食事の影響なしに検査できるため、受診したその日に採血する事が可能だからです。




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